2009年04月28日
1Qの国産ナフサ価格はKL27,000円に
輸入ナフサ価格が24,970円に下降
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(市況、実績/統計)
【関連企業・団体】:財務省

 国産ナフサの今年1〜3月期の価格が1キロリットル当たり27,000円となることがほぼ確定した。これは、財務省が28日に集計した3月の輸入統計によって、同期のナフサの輸入価格の加重平均が速報ベースで同24,970円となった点が明らかとなったことによるもの。
 
 前期(昨年10〜12月期)の国産ナフサ価格は、その前の四半期を同33,600円(39.2%)下回って52,200円となったが、今年1〜3月期はそれをさらに25,200円(48.3%)下回ることになる。2・四半期連続の下降で、前年同期の価格に比べると39,700円(59.5%)安い。四半期単位の国産ナフサ価格が30,0000円の大台を割り込むのは、04年4〜6月期の29,100円いらい15・四半期振りとなる。
 
 同省の3月の輸入通関速報によると、3月のナフサの総輸入数量は169万1,594キロリットル、総輸入金額は484億3,363万8,000円となった。1キロリットル当たりの加重平均価格は28,632円となる。前月の平均価格に対しては4,796円(20.1%)の値上がりとなった。1月から2月にかけての国際市場における契約価格が原油のスポット相場の上昇に伴って続騰したのと、3月の為替レートが円安に転じたことによる。1月の21,500円をボトムに2ヵ月連続の上昇となった。
 
 これに伴い同期の総輸入数量は431万1,718キロリットル、総輸入金額は1,076億6,145万1,000円となり、この結果1キロリットル当たりの加重平均価格は24,970円となったわけ。国産ナフサ価格は、この輸入価格にインランドチャージ等の2,000円を加えて計算される。3月の輸入価格の確定結果が財務省で公表されるのはほぼ1ヵ月先となるが、これまでのパターンから推して速報値との誤差は100円内外にとどまると見られる。したがって1〜3月期の場合は27,000円でほぼ決まったといえる。
 なお、4〜6月期の国産ナフサ価格については35,000円前後に上昇すると予想する向きが石油化学関係者のほとんどを占めている。