2009年04月30日
BZの5月のACPが590ドルにアップ
前月比50ドル高、需給のタイト化が影響
【カテゴリー】:市況(原料/樹脂/化成品)
【関連企業・団体】:新日本石油

 新日本石油が30日に明らかにしたところによると、同社がアジア各地の需要家に供給するBZ(ベンゼン)の5月のコントラクトものの価格(ACP)はトン当たり590ドルに引き上げられることが決まった。前月のACPを50ドル上回る。円単位の日本国内価格は1キログラム当たり62.8円となる。4月分に対比すると同4.3円の値上げとなる。
 
 これで同社によるBZのACPは、今年1月の同295ドルをボトムに4ヵ月連続の引き上げが実現することになった。4ヵ月でちょうど2倍となった。
 これには、同社をはじめとした極東各地の石油精製企業の多くが需給バランスの均衡を目的に大幅な減産を実施してきたことと、3月に入ってから中国をはじめとしたアジア地域でBZの誘導品のSM(スチレンモノマー)とPH(フェノール)の需要が回復に向かい始めたことで市場全体にタイト感が広がってきたことが大きく作用している。