2009年05月07日
プラ容器包装も回収は引き続き拡大
一方の再商品化量は初の前年度割れに
【カテゴリー】:環境/安全(原料/樹脂/化成品、実績/統計)
【関連企業・団体】:日本容器包装リサイクル協会

 日本容器包装リサイクル協会が08年度(08年4月〜09年3月)中に全国の市町村から引き取ったプラスチック製容器包装の総数量は604,486トンとなった。前年度の実績を4.0%上回っている。プラスチック製容器包装が容器包装リサイクル法の適用対象となった00年度いらい8年連続の前年度超えとなった。
 ただし同協会の08年度の引き取り目標量は前年度比15.1%増の669,102トンであったので、それに対する達成率は90.3%とかなり低い。
 うち、食品用白色スチロール製トレーを除いたその他プラスチック製容器包装の総引き取り数量は603,667トンで、前年度の実績を同じく4.0%上回った。ただし目標に対する達成率は90.4%と低い。
 
 一方、同年度の再商品化(リサイクル)量はプラスチック製容器包装全体が362,212トンで、前年度の実績を2.1%下回った。00年度のスタートいらい初の前年割れである。うち、その他プラスチック製容器包装は361,451トンで、前年度を2.0%下回った。同じく00年度いらい初のマイナス成長となった。
 
 これには、同協会がリサイクルの委託先を選定する入札の際にプラスチック製品化(マテリアル・リサイクル)事業者を優先するこれまでのシステムをそのまま踏襲したことで、他の手法を採用するリサイクル事業者の受託量が軒並み前年度を割り込んだことが大きく影響している。
 
 この結果、08年度における手法別のリサイクル実績は、プラスチック製品化が前年度比14.7%増の167,015トンと引き続き順調な伸びを遂げた反面、他の手法によるリサイクル実績は、コークス炉化学原料化が同0.5%減の135,637トン、合成ガス化が同21.6%減の40,905トン、高炉還元剤利用が同50.3%減の15,293トン、熱分解油が同37.6%減の2,601トンと全て前年度を割り込むかたちとなっている。
 これに伴い、08年度は総リサイクル量が総引き取り数量を46%も下回るというひずみも生まれている。