2009年05月14日
SMのアジア相場が急反発 BZ高で韓国のFOB価格が900ドル弱に
【カテゴリー】:市況
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 わが国のSM(スチレンモノマー)各社の情報によると、SMのアジア地域のスポット価格がここにきて急反発してきた。最大の供給国である韓国のFOB価格は、直近で平均はトン当たり900ドル弱、最大の消費国である中国のCFR価格は平均920ドル前後となっている。
 
 韓国のCFR価格は、4月末の平均価格に比べると70ドル前後高い。4月中旬の価格は1,060ドルだったので、この1ヵ月の変動幅は230ドルになる。これは原油の国際スポット相場の激しい上下動と、それに連動するBZ(ベンゼン)の国際スポット相場の変動が大きく作用している。

 BZの直近の国際スポット相場は、米国でガロン当たり242セント(トン当たり726ドル)、西欧でトン770ドル、極東で680ドル弱となっている。シェルの米国工場の大型プラントのトラブルと日本の石油精製企業の相次ぐ定修によって需給が一段と引き締まってきたことで世界全体で上昇が続いている。特にアジアのSMのスポット相場は今後もなお強含みで推移する公算が強い。