2009年05月14日
ポリプラスチックス、樹脂成形品の「残留応力測定方法」開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:ポリプラスチックス

 ポリプラスチックスは14日、樹脂成形品にとって障害となる「残留応力」を簡単・精密に測定する方法を初めて開発したと発表した。樹脂成形品に対する品質要求が高まる中、ポリアセタールやPBT樹脂の用途・販売拡大に生かしていく方針である。
 
 樹脂成形品は、一般に、熱を加えて溶けた樹脂を金型に流し込んで製造するが、その後冷えて固化するため固化収縮が生じる。そのさい、内部にはすでに固まった外部を引っ張る力が残る。これが「残留応力」で、時間とともに変形やひび割れなどを起す原因となる。
 
 ポリプラスチックスでは金属評価で実績のある「Hole-Drilling Method(HDM)」を応用して、このほど樹脂特有の不均一な残留応力を評価・測定する方法を確立した。
 
 最近、樹脂部品は組立て加工技術の進歩とともに複雑化、軽量化、小スペース化が進み、部品の品質管理が重要となってきている。これに伴い、溶着、ビス止めなど二次加工による樹脂部品への負荷を正確に評価することが求められるようになった。
 
 同社では、「今回開発した評価技術は、樹脂成形部品の形状設計、製造、二次加工、故障解析など、製品メーカーにとって幅広い分野で活用することができる」としている。
 
 なお同社は、5月28日に開催される高分子学会・第58回年次大会(神戸国際会議場 )、6月4日のプラスチック成形加工学会・第20回年次大会(タワーホール船堀)などで、同技術開発の背景や内容について発表する。


ニュースリリース参照
○樹脂成形部品の残留応力評価技術の開発について
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1242284839.doc

○参考資料
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file2_1242284839.ppt