2009年05月27日
カネカの「反応硬化型テレケリック液状樹脂」近畿化学協会技術賞
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:カネカ

 カネカは27日、独自技術で開発し世界で初めて工業化に成功した、ポリアクリレート系反応硬化型テレケリック液状樹脂(商品名:KANEKA XMAPR)に対して、第61回近畿化学協会化学技術賞の受賞が決ったと発表した。

 「KANEKA XMAPR」は従来のアクリル系、シリコーン系、ウレタン系、エポキシ系の反応硬化型液状樹脂と比較して、

 ・高い耐熱性、耐油性、耐薬品性を有し、良好なゴム弾性を発現する
 ・硬化収縮が非常に小さく寸法安定性に優れる
 ・電気接点障害や周辺汚染を起こすといわれるシロキサン成分を含有していない
 ・分子量分布が非常に狭いため、高分子量ながら低粘度である
などの特徴を持っている。

 このため需要先も高性能のシーラント・接着剤・コーティング材・ポッティング材等のベースポリマーとして、金属、プラスチック、ガラスとの優れた接着性を活かし建築用、工業用、自動車用など幅広い分野に広がっている。

 カネカでは、カーネギーメロン大学のマティャシェフスキー教授が開発し、基本技術のライセンスを供与されている原子移動ラジカル重合(ATRP)法を応用し、独自の重合・反応温度制御技術を用いて2006年、液状樹脂の工業化に成功した。
 
 授賞式は29日ヒルトン大阪ホテルで行われる。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1243389142.pdf