2001年04月25日
BASF、韓国SKのSM30万トン設備買収交渉が最終段階に
詳細を協議中、香港のPS子会社を含め買収する可能性も
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:BASF

 BASFは、韓国SKとの間でSM(スチレンモノマー)設備の買収交渉を進めていたが、交渉が最終段階に入ったもようだ。現在は条件の詳細について話し合いを進めており、近く蔚山の年産30万トン設備を買収する見通し。
 SKは、子会社のSKエバーテック(2000年6月にSKオキシケミカルから社名変更)が、蔚山に第1系列としてPO(プロピレンオキサイド)/SM併産設備と、SMのみを生産する第2系列を有している。SMの生産能力はともに年産30万トンで、合計60万トンの生産能力がある。
 今回BASFが買収するのは第2系列で、買収後も原料エチレンについてはSKが供給する見通しだが、ベンゼンはSK側に供給余力がないことから、BASFが調達することになると見られる。両社は大筋合意したもようだが、ユーティリティーの負担や原料購入価格など詳細な条件について話し合っている。また日本の商社筋によると、「SKは、香港に有しているPS(ポリスチレン)子会社香港ペトロケミカルも含めて売却したいと考えている」もようで、これについても交渉が進められている。
 なお香港ペトロケミカルは、1988年にSKおよびエニケム、現地CITIC(中国国際信託投資公司)の3社が出資して設立、1997年にはSKがエニケムの保有株式を買い取り、現在SKの出資比率は95.96%となっている。生産能力はGPPS年産6万4,000トン、HIPS同7万3,000トンの計13万7,000トン。