2009年05月29日
三菱化学のナイロン、DSMのポリカーボネートと事業交換
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:DSM、三菱化学

三菱化学とオランダDSMは29日、DSMの100%子会社であるDSMエンジニアリングプラスチックス(本社:オランダ)が欧州で展開しているポリカーボネート事業と、三菱化学及び三菱エンジニアリングプラスチックスが日本及びアジアを中心に展開しているナイロン事業を交換することについて検討を開始すると発表した。

DSMは、ナイロン事業を主力事業の1つと位置づけており、DSMエンプラが三菱両社から同事業を譲り受けることで、欧米だけでなく、アジア市場で世界の2大メーカーとしての地位を確立することを期待。DSMは昨年、すでに中国で6ナイロンの生産を開始している。

 一方、三菱化学は、ポリカーボネート事業は将来的にも成長が期待できるとし、集中事業の一つに位置づけてきた。DSM から譲り受けることによって欧州及びアジアで同事業を展開することができる。なお、譲渡を検討している両社の事業規模は、生産規模でそれぞれ3万5000ー4万トン程度。売上規模は08年度で約120億円(9000万ユーロ)。

 また、事業交換を実施した場合、製造においては、三菱化学び三菱エンプラが、DSMジャパンエンジニアリングプラチックス(本社:東京都港区)からナイロン樹脂及びそのコンパウンド製品の日本における生産を受託し、DSM エンプラが三菱化学及び三菱エンプラからポリカーボネート樹脂コンパウンド品のベルギーにおける生産を受託する。

 両社は今後、年内の事業交換実施を目標に具体的な検討を進める。
 
 
ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file2_1243579761.pdf