2009年06月11日 |
プラ処理協「自動車シュレッダーダスト中PPの自動車部品利用技術の開発」を決定 |
【カテゴリー】:環境/安全 【関連企業・団体】:プラスチック処理促進協会 |
プラスチック処理促進協会は10日、(財)JKAから50%の補助金を得て実施する「平成21年度使用済プラスチックのリサイクルに関する技術開発等補助事業」として「高度選別技術による自動車シュレッダーダスト(ASR)中PP(ポリプロピレン)の自動車部品利用技術の開発」に着手すると発表した。 この技術では、ASR中の2割を占めるPPの50%が回収されると仮定した場合、再生PPの価格は1キロ当たり70-80円が可能であり、設備償却費が同12円、樹脂の改質・造粒が同30円、物流費が同15円、合計57円ですむため、「破砕事業者に利益が見込め、投資のインセンティブが働く可能性が大きい」としており、有力なマテリアルリサイクルになるとみられる。 ASRは、自動車リサイクル法により一昨年度実績で64万トンが処理され、全体の約7割が埋め立てに変わってサーマルリサイクルされているが、プラスチックの材料リサイクルの例はない。原油の高騰による再生原料の上昇もあり、今後、再生原料への許容リサイクルコストの幅が拡大しリサイクル品の実用化の可能性は高まるとみられている。 今回、開発に取り組む技術は、ASRから金属・無機物・繊維等を分離して得られるASR廃プラから、水を使わない比重分離方式(流動層式比重分離選別)で高純度のPP再生材を分離し、再生原料の改質技術を駆使して高品質の再生材料とし、自動車部品へ利用する技術の開発である。目標は、選別精度(PPの純度)95%以上、選別効率(PPの回収率)50%以上を目指している。 |