2009年06月23日
アステラス製薬、米国社と末梢神経因性疼痛治療剤の商業化でライセンス契約
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:アステラス製薬

 アステラス製薬は23日、欧州子会社のアステラス ファーマEU(本社:英国ステインズ)が、米国のバイオ医薬品会社ニューロジェシックス社(本社:米国カリフォルニア州)と、同社の末梢神経因性疼痛治療剤「Qutenza(キューテンザ)」について、欧州および中東、アフリカでの商業化に関する独占的なライセンス契約を19日に締結したと発表した。

 「Qutenza」 は、高濃度カプサイシンを主成分とする局所パッチ剤。単剤および他の疼痛治療剤との併用により、成人における非糖尿病性の末梢神経因性疼痛を適応症として、2009年5月に欧州委員会(European Commission)から承認を取得した。

 同契約により、アステラス ファーマ EU は契約地域におけるQutenza の商業化、ならびに欧州市場における市販後の臨床試験を実施する。
 
 アステラス ファーマ EU は契約締結時に、商業化権利取得の対価として30百万ユーロの一時金をニューロジェシックス社に支払う。また、Qutenza と同じ有効成分を用いて液剤での開発を進めている次世代の末梢神経因性疼痛治療剤NGX-1998 のオプション権取得の対価として、5百万ユーロの一時金を支払う。

 また、アステラス ファーマ EU は、Qutenza の売上に応じて発生する追加のマイルストン支払いおよびNGX-1998 のオプション権行使時の追加支払いと合わせて、総額で約70百万ユーロをニューロジェシックス社に支払う。さらに、売上に応じて漸増する二けた台のロイヤリティを支払うとしている。


■ニューロジェシックス社(NuerogesX, Inc.)について :
 ニューロジェシックス社は、新規の疼痛管理治療薬の開発・商業化に特化したバイオ医薬品企業であり、現在、ヘルペス後神経痛(PHN)、HIV 関連遠位知覚多発性神経障害(HIV-DSP)、有痛性糖尿病性神経障害(PDN)を含む、慢性末梢神経因性疼痛などの領域にフォーカスしている。末梢神経因性疼痛治療剤Qutenza は、同社の製品ポートフォリオの中でも最も開発が先行している製品で、欧州において承認を取得しているほか、米国では現在、申請段階にある。
 

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1245715655.pdf

(英文)
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file2_1245715655.pdf