2009年07月02日
三菱化学、中国の国営企業と環境分析事業で技術提携
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:三菱化学

三菱化学は2日、グループ会社の三菱化学アナリテック(MCAT)、三菱化学(中国)商貿有限公司(本社:上海市)の両社とともに中国で環境分析事業を展開するため、同国の国営分析企業である中国賽宝実験室(CEPREI)と包括的事業提携に合意したと発表した。

 中国では最近、環境問題や安全性への関心の高まりとともに環境分析市場が急拡大している。とくに住宅、自動車の分野は環境規制強化の影響もあり、今後に大きな成長が見込まれている。

 MCATは、日本で10年以上にわたりシックハウス症候群対策として、財団法人ベターリビングと測定バッジ法環境分析システム(注1)を展開するなど、VOC(注2)分析を含む環境分析事業を展開してきた。
 
 一方、CEPREIも中国工業情報化部と中国環境保護部の関係機関の一つとして高い分析基礎技術をもち、これまで電子・電機製品の信頼性試験や重金属分析などを事業として推進してきた。このため今後は、従来技術をベースに三菱化学グループの新しい技術を利用し、さらに積極的に環境分析事業を展開していく方針である。
 

<用語の解説>
(注1) バッジ形状をした特殊吸着カートリッジを住居に設置し、吸着捕集したVOC成分を
分析する事で住居内の空気汚染の状態を容易に測定する方法。
(注2) Volatile Organic Compounds(揮発性有機化合物)の略。ホルムアルデヒド、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、スチレン等の成分はシックハウス症候群の原因物質とされている。

【中国賽宝実験室の概要】
◇本社   :中国広東省広州市
◇代表者  :孔 学東(総裁)
◇売上高  :60億円(2008年12月期)
◇主要事業 :電子・電気製品の信頼性試験、耐久試験、重金属分析、化学分析等
◇従業員数 :1,000名


ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1246510466.pdf