2009年07月17日
塩野義製薬、新型インフルエンザ治療薬開発進む 年内にも承認申請へ
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:塩野義製薬

 塩野義製薬は17日、抗インフルエンザウイルス薬「ペラミビル」が第3相試験で主要目標を達成したと発表した。新型インフルエンザの流行や、鳥インフルエンザのヒトからヒトへの感染が懸念される中で、新規治療薬として注目される。
 
 同社では今年中にも必要なデータをそろえ、厚生労働省に承認申請したい意向だ。
 
 「ペラミビル」は、塩野義製薬が米国のBio Cryst社(本社:米国アラバマ州)から導入し、日本で開発中の点滴静注薬タイプの抗インフルエンザウイルス薬(ノイラミニダーゼ阻害剤)で、これまでに第3相単回投与試験(二重盲検試験)を多施設国際共同治験(日本100、韓国25、台湾21各施設)として1099例の季節性インフルエンザ感染症患者を対象に実施した。
 
 その結果、主要評価項目であるインフルエンザ罹患期間において「ペラミビル」300ミリグラムおよび600ミリグラムを単回静脈内投与した両群で、「タミフル」経口投与群に対する非劣勢を証明することができた。とくに300ミリグラム投与群はタミフル群に対して有意に低い副作用発現率を示した。
 
 現在、二次的な有効性評価項目や安全性データの詳細を解析中だが、「社会的にも新型インフルエンザ感染症治療薬の必要性が高まっているので、早期に承認申請したい」としている。
 
ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1247813300.pdf