2009年07月24日
東レ 植物由来繊維の自動車内装材、トヨタ「レクサス」に搭載
【カテゴリー】:経営(新製品/新技術)
【関連企業・団体】:東レ

 東レは24日、ポリ乳酸や植物由来ポリエステルなど環境配慮型繊維を自動車用途向けに本格展開するため、量産化体制を確立したと発表した。

 すでにトヨタ自動車の新型ハイブリッド車レクサス「HS250h」のラゲージ、フロアカーペット向けに本格供給を開始したが、他の自動車メーカーへも売り込み中で、今後に予定している天井表皮、ドアトリム基材向けなどを含めると展開規模はさらに広がるとみている。

 ポリ乳酸は同社岡崎工場、植物由来ポリエステルは三島工場で生産。初年度は糸ベース年産200トンでスタートするが、2015年までに5,000トンへの拡大を目指す。

 自動車の内装用途に素材が採用されるためには、部位ごとに異なる厳しい要求物性をクリアする必要がある。
 
 これまで植物由来の素材は、耐熱性や耐摩耗性に課題があるとされてきたが、今回は、独自の加水分解抑制技術でポリマーを改質したほか、ポリマーアロイによる複合や紡糸工程での複合、高次加工での混繊複合など多くの技術を開発し、自動車用途に求められる高度な耐久性を実現した。
 

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1248418434.pdf