2009年07月24日 |
タカラバイオ、米国がんセンター向けに前立腺がん治療剤を供給 |
【カテゴリー】:経営(ファインケミカル) 【関連企業・団体】:タカラバイオ |
タカラバイオは24日、米国メモリアル・スローン・ケタリング・がんセンター( MSKCC、ニューヨーク市)のスーザン・スロヴィン博士らが実施する転移性前立腺がんの第1相臨床試験に、同社が開発した「レトロネクチン」を提供する契約を同日締結したと発表した。 臨床試験では、進行性の転移性前立腺がんと診断された12人が登録される予定。 前立腺がんは、米国では男性で最も多いがんだが、現在では、血液中に分泌された前立腺特異的抗原(PSA)と呼ばれる腫瘍マーカーの検査によって早期発見されるようになり、外科手術や放射線療法等により治癒が可能となっている。 しかし発見が遅れ、がんが転移した場合は、生存率が大きく減少する。現在いくつかの化学療法が開発されているが、一般的に化学療法には強い副作用を伴うため、新たな治療法の開発が求められれいる。 スロヴィン博士らが行う臨床試験は、まず、患者から採取したリンパ球に、キメラ抗原受容体(CAR)の遺伝子を「レトロネクチン」を用いて高効率に導入する。これらのリンパ球を体外で拡大培養後に患者に輸注すると、そのリンパ球の表面に発現したCARががん抗原を特異的に認識し、がん細胞を攻撃するというもので、研究の成果が注目されている。 同社の「レトロネクチン」法のライセンス供与は世界48番目となるが、連結・単体とも今期業績への影響は軽微という。 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1248415771.pdf |