2001年04月19日
「三井住友ポリオレフィン」園田会長、榊社長に
売上高3,000億円、シナジー効果フルに
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:宇部興産、住友化学、三井化学

 三井化学と住友化学工業の両社は本体の統合に先行して今年10月にポリオレフィン事業の統合会社をスタートさせる。
 両社の折半出資によって資本金70億円のポリオレフィン専業会社「三井住友ポリオレフィン株式会社」を設立し、LDPE、L-LDPE、HDPE、PPの各樹脂の営業活動を10月1日から始める。
 合弁新会社の代表取締役会長には園田隆一・住友化学工業専務が、同社長には榊由之・三井化学専務がそれぞれ就任する。本店所在地は、東京都中央区新川2丁目の東京住友ツインビル内。
 同社も04年3月末には両社の統合会社「三井住友化学」に吸収されることになる。このため、手続きなどの煩雑を避けるべく、生産設備や研究設備、さらには関係会社株式は両親会社に残していく。したがって、当面の生産は両親会社や両親会社が共同出資しているポリオレフィン生産会社に委託していく。ただし、研究開発活動は両親会社から設備を賃借して新会社自身で進めていく。三井化学と宇部興産の合弁の「グランドポリマー」はPPの生産専門会社となる。
 同新会社の売上げ規模は、住友化学工業のシンガポールのポリオレフィン会社「ザ・ポリオレフィン・カンパニー(TPC)」や三井化学の香港のポリオレフィン販売会社「三井ハイポリマー(MHP)」を合算すると2004年度で3,000億円(00年度は2,500億円)となる見込み。
 利益の見通しについては明らかにしていないが、「将来は売上高の10%を目標にしたい」(榊由之・三井化学専務)という。
 両社のポリオレフィン部門の統合によって2004年度に国内で年間260億円の統合シナジー効果を上げていくとしている。これが当面の利益のほとんどを占めることになりそう。

<参考1>
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<参考2>
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