2001年04月19日
「三井住友化学」全面統合へ概要発表
2004年3月単一会社に、7カンパニーで運営
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:住友化学、三井化学

 三井化学の中西宏幸、住友化学の米倉弘昌両社長は19日記者会見し、両社の事業統合方式や形態、先行するポリオレフィン事業統合などの概要を発表した。
 それによると、新会社の社名は「三井住友化学株式会社」(英文名:Sumitomo Mitsui Chemical Company Limited)とし、本店を東京都港区汐留シティセンターに置く。
 統合は2003年10月1日付で共同株式移転により持株会社を設立、04年3月末にこの持株会社が三井化学、住友化学、三井住友ポリオレフィン(記事別項に)を吸収して単一会社とする。この半年の間は本社間接部門を持株会社に移管集中し、統合会社の新しい制度、システムの運用を開始することにより事業統合の“仕上げ”をする期間と位置づける。

[事業運営組織]
 運営組織は「石油化学」「基礎化学」「機能樹脂」「機能化学」「情報電子化学」「農業化学」「医薬」の7つの社内カンパニーを置き、責任と権限を委譲。両社は03年10月までにこれに沿った事業組織再編を行う。
 
[統合シナジー効果]
 両社の中期計画(2001~2003年度)を合算すると、2003年度の売上高は約2兆4,000億円、経常利益約2,100億円となり統合会社が目標として掲げた2006年度の売上高3兆円、経常利益2,500億円達成は視野に入ると考える。
 シナジー効果としては、製品・技術・市場のシナジーによる拡大、成長と、両社の重複する経営資源の効率化による効果が期待できる。
 人員は本社部門、間接部門で相当のスリム化を行う結果、統合時点の人員約1万人のうち約20%の活用可能人員が見込まれる。新規事業分野への有効活用や自然減で十分対応できる。
 
 両社長は記者会見で、これまでの両社の話し合いが非常に順調に進んでいる点を強調、中西社長は「21世紀のグローバルリーダーを目指し、シナジー効果が最大限発揮できる会社にしたい」、また米倉社長は「両社ともこれまで一丸になって活発な議論をしてきた。規模だけでなく競争力、収益力、技術力、成長力とあらゆる点ですぐれた会社にし、世界に仲間入りしたい。その熱い思いがふつふつと沸き上がっている」と語った。

<参考1>
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<参考2>
http://www.c-nt.co.jp/news/mitsuisumitomo2.jpg>