2001年04月19日
汎用4樹脂の3月の国内出荷、品種によって大きなばらつき
輸出は4樹脂全てが前年同月を割り込む
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 汎用4樹脂の3月の出荷実績は、PPが前年同月を3%上回ったものの、他の3樹脂はいずれもマイナス成長となった。全体では、国内向け出荷のうちの主要品種の対前年同月比に大きなばらつきが生じていることと、輸出が4樹脂全て前年を割り込んだ点が特に目を引く。
 PPの総出荷量が前年超えとなったのは、国内向けが5%増とこれまで以上に好調であったことによる。同樹脂の場合も輸出は他の樹脂同様に前年を割り込んだが、フィルム用や繊維用、さらにはシート用などを中心に国内向けが高い伸びを遂げたため出荷トータルでも好調を維持するかたちとなった。フィルム用とシート用はともに12%、繊維用は17%それぞれ前年を上回っている。注目の工業部品用は2%増となっている。
 一方、ポリエチレンの国内向け出荷の中では、メーンのフィルム用品種の低迷が目立つ。
LDPEの一般フィルム用は前年の横ならびに終わり、HDPEのフィルム全体は12%もの減少となっている。同じフィルム用でこのように樹脂によって大きな差異が出るのは極めてまれなこと。ポリエチレンの他の品種では、LDPEの加工紙用の6%増と電線用の7%増、HDPEの射出成形用の23%増とパイプ用の5%増などが目につく。
 片や輸出では特にポリエチレンの減少が目立つ。LDPEは30%、HDPEは23%それぞれ前年同月を下回っている。いずれの場合も、フィルム用品種の中国向けの縮小が大きく影響したようだ。
 また、PSの場合は、輸出だけでなく国内向けも全ての品種が前年割れとなってる。1~2月合計では前年を上回っていたFS用も3月は19%減となった。

http://www.c-nt.co.jp/data/jpca/200103.html">2001年3月ならびに1~3月期トータルの四大樹脂需要実績(表)
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