2009年08月20日 | |
クラレメディカル、「人工骨インプラント」本格事業化 | |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:クラレメディカル |
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クラレメディカルは20日、人工骨インプラント「リジェノス」がこのほど厚生労働省の製造販売承認を得たため本格事業化を開始すると発表した。 人工骨インプラントは、病気やけがで骨移植が必要となった場合に使われる。骨移植の方法には(1)自分の骨を他の部分から切り取り移植する(2)他人の骨を移植する(3)人工骨インプラントにより補填する、の3種類がある。 現在、国内では(1)の自家骨移植が主流だが、この方法では患者自身の健常な骨を切り取る必要がある。そこで同社は、独立行政法人物質・材料研究機構生体材料センター、筑波大学臨床医学系整形外科との共同研究により、自家骨移植に代替できる(3)の人工骨インプラントを開発した。 同製品は、ハイドロキシアパタイト(生体骨の主成分)製で、一方向に連通孔(配向連通孔)が開いており、周辺骨との一体化およびインプラント内部での骨再生の補助に適した構造となっている。 国内の人工骨市場は年間約60億円。クラレメディカルは今後倉敷事業所で本格製造に入るが、5年後の売上高7億円をめざす。 ■「リジェノス」の構造的特長 生体組織が侵入しやすい気孔構造 人工骨全体に対する気孔率を体積比で75%かつ、孔径が30μm以上の気孔が占める体積が人工骨全体の55%以上となる構造となっている。このため、血液等の体液が中心部まで速やかに侵入する。また、骨細胞が侵入し、毛細血管も新生することから骨再生の補助が期待される。 【クラレメディカルの会社概要】 会社名:クラレメディカル株式会社 社長:松山貞秋 本社:東京都千代田区大手町1-1-3 大手センタービル 資本金:3億円(株式会社クラレ100%出資) 業務内容:メディカル関連製品の製造・開発・販売 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1250738400.pdf |