2009年09月14日 |
富士フィルム、インフルエンザウイルスの高感度検出技術を開発 |
写真現像技術を応用、100倍の高感度 11年の商品化めざす |
【カテゴリー】:経営(新製品/新技術) 【関連企業・団体】:富士写真フィルム |
富士フイルムは14日、写真や医療分野で培ってきた技術をベースに、現在市場に出ている診断試薬と比較して100倍の高感度でインフルエンザウイルスが検出できる技術を開発したと発表した。 同社はこれまで、発症直後でも正確な感染判定が可能な「H5N1 新型鳥インフルエンザの高感度診断システム」の開発を進めてきた。 現在、一般的に使われている「イムノクロマト法」(迅速診断試薬)は、検体中のインフルエンザウイルスの存在を確認するための標識を用いるが、今回、写真の現像に用いる銀塩増幅技術の応用してこの標識(金コロイド標識)を増幅してサイズを拡大し、目視能を大幅に向上させる技術を開発した。 これにより現在、市場に出ている一般的な迅速診断試薬と比較して約100 倍の高感度でインフルエンザウイルスを検出することに成功した。 強毒性を持つH5N1インフルエンザが変異して新型インフルエンザとなり、パンデミックになった場合の危機管理体制確立のためには、発症後できるだけ早期の感染判定が重要と考えられている。 富士フイルムは、新開発の増幅技術により、イムノクロマト法の検出感度を飛躍的に高め、富士ドライケム等の機器開発技術と合わせ、2011年には発症直後でも迅速に感染・非感染を自動判定する「H5N1 新型鳥インフルエンザの高感度診断システム」の開発・商品化をめざす。 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1252915267.pdf |