2009年09月15日
ユニチカ、カチオン型「ポリオレフィン樹脂エマルジョン」開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:ユニチカ

ユニチカは15日、密着性・耐水性・耐薬剤性に優れ、環境にもやさしい水性エマルジョン「カチオン型ポリオレフィン樹脂エマルジョン」の開発に成功したと発表した。

水性エマルションはコーティング剤や塗料、接着剤などに使用され、これまで酸性下でのポリオレフィン樹脂の分散は難しいとされてきたが、独自の分散技術を応用し、界面活性剤などを含まないソープフリーでの分散を可能にした。

 機能性ポリオレフィン樹脂エマルション「アローベース」の新シリーズとして「アローベース Cシリーズ」をラインナップし販売展開する。

■「アローベース Cシリーズ」の特徴
(1) 酸性下での良好な液安定性
カチオン型樹脂エマルジョンのため、酸性下で利用でき、機能性付与を目的とした酸性添加剤との混合が可能。
(2)良好な密着性
得られる塗膜は、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂など各種樹脂基材や、金属、ガラス、紙など幅広い基材に対して良好に密着する。
(3)優れた耐水性・耐薬剤性
樹脂成分がポリオレフィン樹脂であるため、塗膜は優れた耐水性や、耐薬剤性(耐強アルカリ性、耐強酸性、耐溶剤性など)を有する。
(4)ソープフリーによる非汚染性
界面活性剤などの乳化剤を一切含んでいないため、基材を汚染しない。

表面改質剤、繊維改質剤、電着用塗料、インクジェット記録用媒体としての用途を持ち、2010年度に売上高1億円以上を目指す。

<用語の解説>
※ エマルション:溶質溶媒が共に液体である分散系溶液。乳濁液(にゅうだくえき)ともいう。
※ カチオン:電荷を帯びたイオンのことで、陽イオン、あるいは正イオンとも呼ぶ。金属イオンの大半はカチオンである

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1252994612.pdf