2001年04月16日 |
東ソー、日本シリカの省エネタイヤ向けシリカ生産設備が完工 |
第一期工事分の年産1万トン、2003年春にも1万トン増設予定 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:東ソー、三井物産 |
東ソーは16日、日本シリカ工業(東ソー80%、三井物産、ハクスイテック各10%)が南陽工場(山口県新南陽市)で建設を進めてきた、わが国初の省エネタイヤ向けシリカ(ホワイトカーボン)専用生産設備がこの度完成、4月17日に竣工式を行なう、と発表した。 今回完成した設備は第一期工事分で、生産能力は年産1万トン。タイヤ向け供給能力は既存設備分とあわせて約300%となる。さらに第二期工事として2003年春完工予定で1万トンを増設する計画している。投資金額はあわせて20億円程度となる。 環境先進国の欧州では、シリカ入りタイヤの普及率は乗用車では7~8割になっており、シリカをタイヤに加えることによって、タイヤと路面との転がり抵抗が減少、自動車の燃費を5~6%改善させる省エネ効果があるとされる。 日本での需要は現在、年間約1万5千トンだが、環境に対する意識の高まりとともに省エネタイヤ向けシリカの需要が急増しており、数年後には倍増の同約3万トンの需要が見込まれている。また、タイヤにシリカを添加することは、濡れた路面での走行安定性を向上させる効果もある。 日本シリカ工業では、省エネタイヤ向けシリカを生産している設備で、他用途向け シリカも併産しているため、設備はフル稼動しており、タイヤ向けの需要増に対応しきれない状況にあった。今回の専用設備の完成で、各種用途向けのシリカ生産体制が整備され、事業の強化・拡大を図っていく。 |