2001年04月16日 |
旭化成、スチレン系透明樹脂アサフレックスの新シリーズを上市 |
世界初のスチレン・イソプレン・ブタジエン共重合樹脂 |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:旭化成 |
旭化成は13日、スチレン系透明樹脂「アサフレックス」の新製品として、「アサフレックス-i」シリーズを開発、上市した、と発表した。世界初のスチレン・イソプレン・ブタジエン共重合樹脂で、従来のアサフレックスに比べ熱安定性や加工性を向上させている。 アサフレックスは、高い透明性と耐衝撃性を有し、シートやフィルム、押出成形などの分野で広く用いられているが、ペットボトルのラベルに用いられるシュリンクフィルムや家電部品の包装材であるブリスターケースなどの用途の需要が国内外で拡大している。特にペットボトル用シュリンクフィルムは、リサイクル工程でフィルムとペットボトル本体の素材の比重差を利用して分離・リサイクルを行うため、PET(ポリエチレンテレフタレート)との比重差を利用することのできるアサフレックスの需要が拡大している。 今回新たに開発したアサフレックス-iシリーズは、独自技術により第三成分にイソプレンを導入した世界初のスチレン・イソプレン・ブタジエン共重合樹脂で、従来のスチレン・ブタジエン共重合タイプのアサフレックスに比べ熱安定性と加工性が飛躍的に向上している。 従来のタイプでは加工時の熱履歴によるゲル抑制に限界があるため、シートやフィルム分野においてユーザーからゲル・フィッシュアイ問題の解消について強い要望が寄せられていた。これに対しアサフレックス-iシリーズは、同社が従来タイプの成形条件で比較しても、熱履歴によるゲルの生成がほとんど無くなっている。また熱安定性に優れることから、下降温度を10~20度高く設定することが可能となり、ユーザーの生産サイクルやリサイクル性が向上、トータルでコストダウンが期待できる。 今回、量産試作品による市場展開を開始したが、今後生産体制の整備と平行して積極的に販売活動を進めていく方針。 |