2009年10月13日
「中国での水ビジネス展開と課題」浜崎・東浜工業社長が語る
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:なし

 汚水浄化の曝気に用いられるブロワー、エアクーラー事業を中国で展開して15年、売り上げを2004年の11億円から08年までの4年間で23億円(1億6,400万元)に伸ばした会社がある。

 埼玉県久喜市に本社工場を持つ東浜工業の中国会社・百事徳機械で、中国江蘇省宜興市(宜興環境保護科学工業園、国家ハイテク区)に本社工場がある。08年6月に月間売り上げが2,000万元を突破した。資本金3.3億円、従業員160人。製品は環境保護、電力、水処理、化工、建材、食品、養殖環境保護水処理、エア搬送などの分野で使用されている。日米の最新技術を導入し、HCロータリーブロワーとBKルーツブロワーはすべて中国国内で製造できるようになっている。

 いずれも省エネルギー、低騒音で07年から生産。ロータリーブロワー(送風機)は主に住宅などの排水処理用浄化槽の曝気用に使われている。

 百事徳の薫事長を兼務する浜埼泰史・東浜工業社長は、「09年は各種ブロワーとスクリーン、ポンプなどを合わせて売り上げ3億元をめざしている。危機とチャンスが共存しているが、環境保護マーケットでのシエア拡大を目指す」と意欲を見せる。

 企業のM&Aも視野に入れているというから、中国の環境保護に対する盛り上がりに賭けているようだ。ただ、同業者、コピー版が増え、離職率の増加(引き抜き)や人件費の高騰もあり、緊張しているとしている。

 また、上水道では分離技術、膜処理、設備改造、海水淡水化に、下水道では高度技術の導入、膜処理,中水・汚泥の処理に力を入れていく考えである。東浜工業は百事徳以外に中国に無錫東泰機械(資本金100万ドル、従業員40人、売り上げ年4億9,000万円)と常州邦徳鋳造(資本金7,050万円、従業員150人、売り上げ6億円)を持っている。