2001年04月13日
タイ・BPEの行方、再び流動的に
大口出資者がNPCと再折衝へ
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:三井化学、三井物産

 タイの中堅ポリエチレンメーカーのBPE(バンコク・ポリエチレン)のNPC(タイ・ナショナルペトロケミカル)への売却問題が再燃してきた。
 一時は、BPEの出資者側の提示した条件をNPC側が拒否したことからこの問題は完全に白紙に返ったと見られていた。ところが、BPEの株式の35%を保有している三井物産など出資企業の多くがNPCへの売却に固執、このため新たな条件を用意してNPCに対する説得を再開し始めたという。
 これは、ナフサを原料とするTOC(タイ・オレフィンズ)のグループにとどまる限りは事業(HDPE事業)の展望が開けないと判断し、存続のためにはエタンを原料としているNPCの傘下に加わるほかないと考えたことによるものと見られる。
 BPEの現在の設備能力は年産20万トン。全生産量のうちの年間6万トンは、技術を供与した三井化学が長期にわたって引き取って中国や東南アジア諸国で販売していくことになっている。