2001年04月13日
奇美実業、透明ABS樹脂に続いて透明HIPSの販売を開始
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:旭化成

 奇美実業は、昨年事業化したABS樹脂の透明グレードに続いて、このほどHIPS(耐衝撃性ポリスチレン)の透明グレード「PH-858」の販売を開始した。
 同社は昨年6月、台南工場において年産1万トン規模で透明ABS樹脂の生産をスタートして同分野に新規参入、10月からは3万トンに増強して事業を展開しており、雑貨分野を中心に販売活動に取り組んでいる。今回HIPSの透明グレードが加わったことで透明分野のラインアップが拡大されることになる。透明HIPSは、OA機器や食品包装材料、文具や玩具などの雑貨分野に用いられている。
 中国の市場関係者の間では、すでにPH-858が話題となっており、同国市場でスチレン系特殊透明樹脂を得意とする日本のメーカーとの競争が始まると見られている。なお、日本では、同グレードを紹介したばかりだが、今後透明ABS樹脂とあわせ販売活動がスタートすることになる。
 さらに今年8月には旭化成との合弁会社旭美化成のPC(ポリカーボネート)設備が完成、来年にも稼動する予定であり、透明分野でPCからABS樹脂、HIPSまで一連のシリーズが構成される。