2009年10月26日
湖南省が投資説明会「長株潭都市開発」
【カテゴリー】:海外
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 中国の中部、長江南側にあって、交通網が発達している湖南省と中国国際貿易促進委員会湖南省分会(王玉立常務副会長が訪日団の団長として来日)が23日、東京で同省の投資説明会を開いた。また、220に及ぶ業種別の誘致企業リストを提示した。

 広東、広西、重慶、江西、湖北、貴州に囲まれた同省は洞庭湖の南にあることから「湖南」と呼ばれる。沿海都市のコスト上昇につれて、経済開発の中心が地方都市に移行しつつあり、中部地域では同省が最も注目されている。
米の生産量が全国1位、人口6,845万人、21万平方キロ。秦、西漢、三国(呉)時代の史跡、書籍が多い。毛沢東の出生地でもある。中国政府の中・西部重点開発が実施され、ここ数年は経済成長率が高い。08年にGDPが1兆元を超え全国9位となった。

 08年のGDP1兆1,156元(全国の5.7%)は対前年比12.8&増。中部地域で増加率1位。輸出入総額は125.66億ドル(うち輸出額84億ドル)で同29.1%増えた。新規の外資利用実績は40億ドル(同22.5%増)。

 世界有力企業500社のうち43社が進出。日本企業は鈴木自動車、三菱自動車、ヤマハ、関西ペイント、平和堂など計30社。 同省が重点を置いている長沙、株洲、湘潭の「長株潭経済プロジェクト」は08年の総生産額が全省の40.9%を占めるまで成長した。この3地域に次いで同省北西部の常徳、南部のチン州が経済開発に積極的だ。

 湖南は内陸的だが北京—広州など7つの幹線鉄道があり、13の都市とつながる。さらに09年には14本を着工した。2つの国際空港があり、60の都市空港につながる。高等教育の学校も9校(大・専門校卒10万人)ある。

 とくに資源、産物が豊富で非鉄、アンチモン、タングステンなど141種(世界全体で160種)に上る。現在、10種の産業クラスターがあり、主力は非鉄金属、電気機関車、建築材、製紙、電子情報、新材料、生物農薬、サービス業、アニメ・コミックなど。スーパーコンピュタ、リニアモーター、炭素複合材、遺伝子などにも力を入れる。