2009年10月26日
日本触媒、バイオマスを原料とするアクリル酸製造技術を開発
グリセリンを脱水してアクロレインを生成する高性能触媒を開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:日本触媒

 日本触媒は26日、植物油からバイオディーゼル燃料を製造する際に副生するグリセリン(副生グリセリン)から、アクリル酸製造時の中間体であるアクロレインを製造する高性能触媒を開発したと発表した。この新技術は、NEDOの平成21年度イノベーション実用化開発費助成の対象として採択され、平成22年度までの事業期間でパイロットプラントを建設し、新技術の実証を行う予定。パイロットプラントは姫路製造所内に建設する。技術実証後早急に企業化の検討を進める予定。

 バイオディーゼル燃料の生産量拡大とともに副生グリセリンの発生量は増大しており、その用途開発が求められていた。地球温暖化防止の観点からも化学品の製造・消費において、二酸化炭素の発生量削減が課題となっている。

 副生グリセリンからアクロレインを製造する触媒の開発も盛んに行われているが、生産性・収率・触媒寿命などに課題が多く実用化には至らず、これまでの触媒の多くは強い酸性質をもつものだった。同社は触媒の酸性質を制御することで課題を解決した。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file2_1256547525.pdf