2009年10月28日
湖南省 2都市1社の投資計画、化学・医薬分野のプロジェクト29件
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:なし

 湖南省の投資計画は、長沙、株洲、湘潭の中央各都市の重点開発に対して、省南部ではきん州(注)市と北部の常徳市が積極的な投資を行い、さらに全省的に華相グループが活躍している。

 きん州市は香港やマカオに近く、湖南省大門と呼ばれる国家級の加工輸出基地。総面積1.94平方キロ、人口471万人。京珠高速道、アモイ—成都高速道、京広高速道、京広鉄道複線などの交通網が四方に走っている。後漢時代に蔡倫が製紙技術を開発した。

 自然資源が豊富で非鉄金属や銀、石炭(埋蔵量11億トン)に恵まれている。タングステン、ビスマス、モリブデン、微結晶グラファイトの埋蔵量は全国第1位。鉛、亜鉛はそれぞれ第3、第4位。森林率は62%。農産品も豊富だ。自然観光地も多い。

 中国で一つの非鉄金属加工団地があり、湖南、広東、江西の省際都市としてのインフラ政策も進められている。

 常徳市は世界遺産のある張家界の東側に位置している。総面積1万8,500平方キロ、人口612万人。GDP1,050億元、省4位の経済規模。大型自動車、自動車部品、LCD・液晶モジュール、機械設備、アルミ、製紙、生活用品などの産業が発達している。

 市では超高分子量ポリエチレン、紡織、自動車用アルミ製品、アルミ材・合金機材、食品(イモ類、油茶加工など)、医薬品(華陽製薬など20社以上、塩酸トロピセト、注射剤など)、ごみ焼却発電・汚水処理などのインフラ、観光産業などに力を入れているとしている。

 省最大の華相グループ(本社・長沙市)は従業員20万人、総資産414億元、100社以上の企業を傘下に持つ。自動車、船舶、工事機械、電子、装備製造、ダイナマイトなどの産業が主力。自動車の売り上げは75.1億元、湖南のシエア27.3%、完成車6.5万台。
太陽光発電、コンピュータ、自動車・部品、特殊材料などに26個のブランドを持つ。今後2つのプロジェクトを立ち上げ、年1,000億元の総売り上げを目指す。

 湖南省は今回、220項目の投資プロジェクトを提示、日本側に参加を呼びかけたが、このうち化学関係は21項目、医薬関係は8項目。

 化学では新型水処理剤の生産基地(投資額5,890万元)、年産5,000トンの多結晶シリコン生産(57,142万ドル)、高密度・高弾性率ポリエチレン繊維複合材(1,432万ドル)高密度超細酸化コバルトエネルギーを蓄える新材料生産(8,286万ドル)、年3万トンの有機硅生産ライン(43,000元)など。

 医薬では年産100万台の快速血圧計(1,663万ドル)、C型肝炎を治療する漢方薬の生産(725万ドル)、長生露液剤年200万箱(6,200元)など。
問い合わせは国際貿易促進協会:TEL03-6740-8271へ

(注)きん州市の「きん」は、林の右におおざと。