2009年11月04日
三井化学、岩国大竹工場で超高分子量PEと液状オリゴマー増強
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:三井化学

 三井化学は、岩国大竹工場で超高分子量ポリエチレン「ハイゼックスミリオン」(商品名)と、液状ポリオレフィンオリゴマー「ルーカント」(同)の生産設備を増強する。世界的な需要の増大に対応するためで、2011年央の完工を目指す。
 
 「ハイゼックスミリオン」は、独自の触媒とプロセス技術によって開発した平均分子量最大600万という超高分子量のポリエチレンで、機械的特徴のほか、産業資材の軽量化につながるなどから多くの産業分野で利用されている。
 
 岩国大竹工場で新たに年産2,500トンの設備増強を行い、既存設備と合わせて年産能力を7500トンに拡大する。2010年2月に着工し2011年6月完工、9月から営業運転開始の予定。
 
 もう一つの「ルーカント」は、自動車用や工業用潤滑油の配合剤となる液状ポリオレフィンオリゴマーで、燃費の向上や潤滑油の長寿命化に有効。最近は風力発電機のギア油オイルなどの分野に需要が伸びている。
 
 このため岩国大竹工場に年産能力1万トンの第3プラントを新設し、現有1万2,000トン能力を2万2,000トンに拡大する。営業運転開始は2011年7月の予定。