2009年11月16日
クラレ、「白化を抑制」した新規アクリル系硬質フィルムを開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:クラレ
SOフイルム(仮称)

 クラレは16日、独自のポリマー合成技術とアロイ化技術により、白化現象を抑制した新規アクリル系硬質フィルム「SOフイルム(仮称)」を開発したと発表した。

 アクリルフィルムは透明性や耐侯性、傷がつきにくいなどの物性に優れ、年間約5,000トンの世界市場があり、年率約5%伸びている。

 通常のアクリルフィルムは、屈折率を制御したコアシェル(ゴム)微粒子を配合し、フィルム化に耐える強靭さをもたせている。このため表面に凹凸ができ、透明性が低下する。変形時、加熱時、湿熱時などの場合に白化現象が生じる。また軟質ゴムを配合するために剛性が低下するなどの問題があった。

 今回開発した、ゴムを全く配合しない新規アクリル系硬質フィルムは、ゴム配合系フィルム以上の引裂き強度と、高い透明度・剛性を有し白化現象の抑制を可能にしている。今後は自動車、携帯・ノートPC 等の電化製品、建材など幅広い分野に市場開発していく方針だ。

 同社は11月18〜20日、東京ビックサイトで開催される「先端材料展 2009」に同製品を出展する。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1258343902.pdf