2009年11月17日 | |
三菱樹脂など3社、生分解性プラスチックで「ICクレジットカード」 | |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:ソニー、大日本印刷、三菱樹脂 |
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三菱樹脂、ソニー、大日本印刷(DNP)の3社は17日、植物由来(ポリ乳酸)の生分解性プラスチックを使ったICクレジットカードを共同開発し、このほど「MasterCard Worldwide」(マスターカード)の承認を得たと発表した。生分解性プラスチックを利用したクレジットカードの開発は世界でも初めて。 クレジットカードとして使うには、磁気ストライプ、エンボス(浮き彫り)などの加工性や長期間使用に耐えられる強度、信頼性などが求められるが、3社は共同でこれらの技術的課題を解決し、国際クレジットカード規格(ISO、JIS)をクリアした。 カードは、素材量の46.5%が植物由来のポリ乳酸でできており環境保全に貢献する。 また、接触IC チップと、ソニーが開発した非接触IC カード技術「FeliCa」(フェリカ)(注)の搭載が可能となった。このため電子マネー、ポイント、社員証・学生証など多機能クレジットカードとして幅広く利用できる。 開発にあたって、三菱樹脂は輸入ポリ乳酸を原料にカード用のシートの特殊設計・製造技術を開発し、DNPはカード化のための構造の設計、製造技術を開発、ソニーはエレクトロニクス分野の経験を活かして数千時間に及ぶ高温高湿下での環境試験評価を実施した。3社はカードとして2012年までに約15億円の売上を見込んでいる。 【用語の解説】 ■「FeliCa(フェリカ)」とは : ソニーが開発した非接触ICカード技術方式のこと。偽造・変造しにくく、高い安全性を持ちながらスピーディーなデータの送受信が可能で、データの書き換えによりカードを繰り返し使用できる特徴を持っている。現在、JR東日本の「Suica」などの交通乗車券や電子マネー「Edy」、社員証、会員証などに幅広く利用されている。 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1258431320.pdf |