2001年04月10日 |
厚生省のシックハウス検討会、ガイドラインに4物質を追加 |
室内濃度の指針値の設定が合計12化学物質に拡大 |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:厚生労働省 |
厚生労働省医薬局は10日、「シックハウス(室内空気汚染)問題に関する検討会」(座長=林裕造・財団法人実験動物中央研究所顧問)の第6回会合を開き、化学物質の室内空気汚染に係わる新ガイドライン案を示して討議を求めた。 その結果、同検討会では、テトラデカン、ノナナール、フタル酸ジ-2-エチルヘキシル(DEHP)、ダイアジノン--の4物質にそれぞれ個別の室内濃度指針値(ガイドライン)を設定することで意見の一致をみた。 それによると、テトラデカンについては、生体内への取り込みによる毒性影響を発現しないであろうと推定される暴露量を基に、室内濃度指針値を330μg/立法メートル(0.041ppm)と設定することにした。 ノナナールの場合は、生化学値の変動に関する知見から、オゾン吸入暴露によって生成し生化学値の変動を引き起こしたと考えられる推定値を基に、同濃度値を230μg/立法メートル(0.040ppm)と設定することで同意した。ただし、この物質にかんしてはデータが少ないので次回の会合で再度討議することを条件とした。 また、DEHPについては、雄ラットの経口混餌反復投与毒性に関する知見から、精巣に病理組織学的影響を及ぼさないと考えられる無毒性量を基に、吸入暴露に置き換えて同濃度値を120μg/立法メートル(0.0076ppm)と設定することにした。 ダイアジノンに関しては、ラットの吸入暴露毒性に関する知見から、コリンエステラーゼ活性に影響を及ぼすと考えられる最小毒性量を基に、同指針値を0.29μg/立法メートル(0.023ppb)と設定することで合意した。 これに伴って、国による室内濃度指針が設定されることになる物質は合計12に増えることが決まった。 |