2009年11月27日
中国・南昌に世界最大の薄膜太陽電池工場が完成   
生産能力130メガワット 日本企業にも参加呼びかけ
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:なし

 江西省の南昌ハイテク区に江西賽維百世徳公司(Best Solar)グループが建設していた薄膜太陽電池工場が完成、このほど試運転に入った。世界最大規模で生産能力130メガワット。将来1,000メガワットを目指す。08年8月に着工した。

 ダブルラインのジャンクション、大面積シリカベース高効率フイルム型太陽電池、8.5世代太陽電池(PV)としては世界最大規模である。当面の売り上げは年間20億ドルが見込まれている。

 同工場は16万平方メートルの敷地に第1期として2本の生産ラインが完成した。生産コストは従来の多結晶シリコン、単結晶シリコンに比べ、40〜50%の水準になると試算されている。
米国アプライド・マテリアルズ社の技術を採用した。薄膜フイルム型は第2世代の太陽電池で消費エネルギーが少なく、軽量、コストが節減できるなどの特徴があり、原料も豊富。日本でもこれからの企業化が予定されている。

 江西省は資源、エネルギーが豊富で、金、銀、銅、レアメタルなど160種以上の鉱石を産出する。タンタル、ニオブなどで東芝、住友電工、レンズではコニカミノルタ、キヤノン、オリンパス、タムロンなどが進出している。

 同公司はさる9月に120億元を投じて高純度シリコン工場を完成した。太陽エネルギー産業を包括的に育成する計画だ。

 同省は面積16平方キロ、人口4,300万人、日系企業は230社余、約250億ドルを投資している。開放的で日本企業に国営企業への経営参加を呼びかけている。