2009年12月22日
上海、天津に次ぎ珠海横琴「新区」が誕生   
マカオ隣り、4件726億元を投入、106平方キロ
【カテゴリー】:海外
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 広東省の南部、マカオの西側隣接地・珠海市横琴島に横琴新区が誕生することになった。中国の国際的な産業開発区を目指す「新区」構想は、上海浦東新区にはじまり、昨年に天津海浜新区がスタートした。珠海横琴新区はこれに次ぐもので、国家級開発新区となる。

 横琴新区は面積106.46平方キロでマカオの3倍余り。先週、汪洋・広東省省長が出席して、新区開設の式典が行われた。

今回スタートしたのは以下の4大プロジェクトで、総投資額は環境関連施設も含めて726億元。工期は2—3年。
・新区都市基盤整備(全長51.9キロの幹線道路ト64.1キロのサブ幹線道路51.9キロの防波堤および地下パイプラインなど、126億元)
・横琴マルチガスエネルギー供給ステーション(発電機8基、120億元)
・国際海洋リゾート(長隆地区、南極体験、野性北極、太平洋秘境、インド洋探険の各エリア、100億元)
・十字門中央ビジネス地区(珠海東部市街区、西部市街区、横琴新区の中心部から成る十字門区域に国際会議センター、国際展覧センター、オフィスビル、国際ホテルなどを建設する、380億元)。

 横琴新区は広東省、香港、マカオが2015年完成をめどに建設する「香港・珠海・マカオ大橋」(全長39キロ)の経済効果も期待されている。珠海市は昨年末中国国家発展改革委員会から珠江デルタ西岸の核心都市地位置付けられた。

 高蘭港経済区の拡大(港湾、石油、石油化学)、珠海航空産業の発展、広珠軌道(広州—珠海の鉄道、2010年に完成)など大型プロジェクトが目白押しである。横琴にはマカオ大の進出も決まっている。

 珠海市にはすでに3つの産業開発区があり、日系では住友化学、東洋インキ製造、キヤノン、キリンビール、ダイキン、フジクラ、東芝、パナソニック、日本通運、ジャスコなどが事業を展開している。