2010年01月07日
菅原・VEC会長「塩ビ樹脂の特性アピール 市場回復に全力」
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:カネカ、塩ビ工業・環境協会
菅原公一会長

 塩ビ工業・環境協会(VEC)の菅原公一会長(カネカ社長)は7日に開いた新年賀詞交歓会で挨拶し、「今年も景気回復の遅れなど多くの困難はあるが、こういう時期にこそ塩ビの環境特性や品質のよさをアピールし、市場の回復に取り組みたい。塩ビの先行きには悲観していない」と、業界が当面している課題や展望について考えを述べた。
 
 まず、昨年秋以降の税制をめぐる一連の政府の動きに対して「政権交代への期待とは裏腹に、産業界に耐え難い荷重をかける逆風が吹いた」。「諸外国とのイコール・フィッティングを考慮しないナフサ課税・環境税・CO2対策などは、いたずらに日本の化学産業の国際競争力を削ぐだけで、産業の息の根を止めるものだ」と強い不満を見せた。
 
 一方、昨年の塩ビ業界の需給の実態については「アジア市場や中近東新興国向けを中心に輸出が好調だった。生産は前年並みの165−170万トン。内需は前年の8割強で全く不本意だったが、そこそこ健闘したといえるのではないか」と分析した。
 
 今年の課題は、「新規需要の開拓と内需の拡大」に尽きるようで、とくに経済全体への波及効果が大きい住宅や建設関連分野の回復や、温暖化対策上の効果が大きい「樹脂窓」の普及に期待を示した。
 
 業界に向かっては「不況時にこそ製品の真価が問われる。原点に返るいいチャンスだ」と励ました。
 
ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1262851540.doc