2001年04月05日
EPSの世界の需要、昨年は280万トンに
特に高い中国の伸び、アジア全体の2分の1を占める
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 発泡スチロール(EPS)ビーズの需要は多くの国で順調な伸びを続けており、昨年の世界全体の需要量は280万トンに達したと見られている。前年の実績を少なくとも3%上回ったと想定されている。これは、3月末にサンアントニオで開催された世界EPS同盟の第5回総会の席上、米国の有力調査会社が報告したもの。
 それによると、欧米では依然として建築と土木分野で、またアジアでは包装分野でそれぞれ需要が増えているという。日本は包装・梱包分野の需要が横這いの状態にあり、土木や建築分野にはまだ基盤ができていない。このため昨年の総出荷量は約20万トンと伸び悩んでいる。
 それに対して目覚しい伸びを遂げているのは中国で、昨年の総消費量は前年より9万トン多い61万トンに達したと想定されている。アジア地域全体の消費量の2分の1が中国で占められたことになる勘定だ。断熱材を中心とした建築分野の需要が特に高い伸びを遂げている模様。
 一方、今年の世界全体の需要も昨年と同じく3.0~3.5%の伸びを遂げるというのが同会議に出席した多くの国々の代表者に共通した見方となっているようだ。