2010年01月26日
天津大沽化工、SM年産50万トン設備稼動開始
【カテゴリー】:海外
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(上海発=特約)

天津大沽化工は1月22日、天津の浜海新区の塘沽地区の渤海ケミカルパークで年産50万トンのSMプラントの操業を開始した。

天津大沽化工は総額68億人民元を投じて、天津に2つの誘導品を建設する。
一つは今回の年産50万トンのSMプラントで、もう一つは年産40万トンのABSプラント(20万トン2基)である。
ABSプラントは建設中で、2010年第2四半期にスタートする予定。

SMの原料は先日スタートしたSinopec SABIC (Tianjin) Petrochemical から供給を受ける。
製品は中国北部、東部、南部で販売するが、一部はABS稼動後に自家使用される。

天津大沽化工は2007年8月にShaw Groupとの間でエチルベンゼン/SMプラント建設に関して、技術供与、基礎設計、資材購入、訓練の契約を締結した。Shaw Group とExxonMobil Chemical のJVである Badger Licensing, LLC の技術が採用された。

同社はまた2008年1月に、Shaw Group とABSプラント建設の技術・設計・購買契約を結んだ。
SABIC Innovative Plastics Technologies の技術を採用した。

なお、天津大沽化工はLGとのJVの天津LG大沽化工でPVCを生産している。
LGは寧波の寧波LG甬興化工でABSを生産しているが、今回の天津計画はLGとは関係なく、天津大沽化工単独で実施する。

2010年第2四半期にはこのほかに、Lyondell とシノペック鎮海煉油化工のJVのNingbo ZRCC Lyondell Chemical が浙江省寧波市の鎮海地区でPO/SM併産プラントをスタートさせる。SM能力は620千トン、PO能力は285千トンとなっている。

中国の2009年のSMの輸入量は3,646千トンとなり、2008年の2,811千トンと比べ、30%増となっている。