2001年04月04日
チッソ、高強力タイプのポリオレフィン系合成紙を開発
次世代合成紙として、省資源化、ゴミ減量化を実現
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:チッソ

 チッソは4日、高強力タイプの合成紙の開発に成功、省資源化、ゴミの減量化など環境に対応につながるとして、次世代合成紙として新たな展開を図る、と発表した。
 同社では2000年4月からポリオレフィン系合成紙(商品名「カルレ」)の販売を開始しており、商業印刷用途などで高い評価を受けている。
 今回開発した高強力タイプ合成紙は、他社の合成紙に比べ強度が50%以上高いことが特徴。例えばカルレ80ミクロンが他社品の110ミクロンと強さが同じで、同社の調査では30~40%の素材の軽量化が可能という。こうしたことから省資源化、ゴミの軽量化につながるとしている。
 また、カルレは「白さ」「光沢感」「平滑性」に勝る新しいタイプの合成紙で、加工適正があるほか、印刷画像を立体的に表現できるなどの特長をもつ。さらに60ミクロンまでの薄肉化が可能で、他社品で最小となる100ミクロンをはるかにしのぐ薄さを実現した。
 同製品は、写真画質の仕上がりの良さ、くすみのない肌色の美しさなどにより、デザイナー顧客からの高い評価を受けているが、同社では「軽さ」「強靭さ」をさらに併せ持ったことで、次世代合成紙として今後も新たな展開を行うとしている。