2010年02月19日
中外製薬 ロッシュの「ヘッジホッグ経路阻害剤」ライセンス取得
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:中外製薬

中外製薬は19日、スイス・ロシュ社と米ジェネンテック社が臨床開発中のヘッジホッグ経路阻害剤「RG3616」の日本における開発・販売について、独占的実施に関するライセンス契約を締結したと発表した。

臨床試験は進行性基底細胞がん、転移性大腸がん、進行性卵巣がんを対象に進められており、既存の抗がん剤にはない新規の作用メカニズムを持っているという。

中外製薬は、2010年後半に国内で第1相臨床試験を開始し、大腸がんおよび卵巣がんを効能・効果とした開発を独自に行う。その他の適応症については、ロシュ、ジェネンテック両社の臨床試験の進捗状況を見て検討する。

■「RG3616」について
「RG3616」は、ヘッジホッグ経路を阻害する経口の抗がん剤(Curis 社コード:GDC-0449)で、Curis 社[米国マサチューセッツ州/President and CEO:Daniel R. Passeri]との提携契約の下、ジェネンテック社により開発が行われている。ヘッジホッグ経路は胎生期の形態形成に関わる重要な因子として同定され、その後の研究でさまざまながんの発生・進展に関与していることが明らかにされつつある。
「RG3616」は、細胞膜表面にある膜貫通型蛋白に結合し、細胞内シグナル伝達を阻害することによってがん細胞の増殖を抑制する薬剤であり、既存の抗がん剤にはない新規の作用メカニズムを持つファーストインクラスの薬剤として期待されている。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1266554006.pdf