2001年04月03日 |
PEフィルム製品の輸入比率が急増 |
91年の8.2%が昨年は28.4%に |
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品 【関連企業・団体】:日本ポリオレフィン、日本ポリオレフィンフィルム工業組合 |
ポリエチレンフィルム業界すじの調べによると、昨年のPE袋とフィルムの総輸入数量は31万6,694トンに拡大、この結果、両製品の昨年の国内総出荷数量に占める輸入品の構成比率は28.4%になったと推定されている。91年の輸入比率は8.2%であったので9年間で20.2ポイントもの拡大となったわけ。かねてから、プラスチック加工業界の中でこの10年で最も大きな輸入圧力を受けてきたのはPEフィルム業界と言われてきたが、こうした数字から判断しても同製品業界が厳しい局面に立たされて来たことは間違いないところと言えそう。 日本ポリオレフィンフィルム工業組合の集計によると、昨年の両製品の輸入通関数量はPE袋が25万5,283トン、PEフィルムが6万1,411トンの合計31万6,694トンとなっている。これを91年の実績に比較するとPE袋は4.85倍、PEフィルムは3.03倍、合計は4.34倍ということになる。 一方、同組合加盟のフィルムメーカーによるPE原反フィルムの昨年の総出荷数量は、LDPEの一般包装用フィルムが50万9,039トン、LDPEの農業用フィルムが4万5,634トン、HDPEフィルムが24万4,002トンの合計83万4,067トンとなっている。91年対比はLDPE一般フィルムが98.7%、農業用フィルムが98.1%、HDPEフィルムが96.0%となる。対象組合員数は223社で、91年に比べて65社少ない。 この輸入品と国産品の出荷実績を合算した場合の昨年の内需総量は111万5,369トンであり、したがって、輸入比率は28.4%ということになる。こうしたことからも明らかなように、91年以降は国産品が低迷する一方で輸入品が急増するというパターンをたどってきたわけで、これが今後変わっていくのかどうかで加工メーカーの中には存続できなくなるところも出てこよう。 |