2010年02月25日 | |
三菱化学、建材と一体型の「太陽電池」新発売 | |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:三菱化学、三菱樹脂 |
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三菱化学は25日、建材と一体になった“画期的”な太陽電池「ジオアシートPV」を4月1日から発売すると発表した。 アモルファスシリコン型薄膜太陽電池と樹脂製の屋根用防水シートを一体化したもので、建物の屋根などの防水改修工事に併せて、太陽電池を設置することができる。 約3kg/m2と軽量なため、建物の大掛かりな構造補強工事なしに広い屋根へ設置することができる。形状がフレキシブルなため、曲面・凹凸など複雑な形状を持つ屋根へも自在に設置可能だ。 同社は太陽電池事業として、2015年度に500億円の売上を目標にしている。 ■「改正省エネ法」施行で需要拡大に期待 2010年4月から改正省エネ法が施工され、企業への省エネ義務が強化される。具体的には、年間エネルギー消費量が原油換算1,500klを超える場合、その企業は「特定事業者」の指定を受け、中長期的に年1%以上のエネルギー消費量削減努力が義務づけられる。また、コンビニなどのフランチャイズチェーンも新たに規制対象となる。 三菱化学では、こうした事情もあり今後は企業の省エネへの取り組みが本社だけでなく支店や営業所、工場、倉庫などにも広がると期待している。既存の建物をそのまま使用しながら、大がかりな補強工事をせずに太陽電池が設置できるからだという。 ■三菱樹脂と共同開発——垂直の外壁にも太陽電池が設置可能に 三菱化学はまた、三菱樹脂と共同でアモルファスシリコン型薄膜太陽電池とアルミ樹脂複合板「アルポリック」を一体化した製品も開発中だ。 三菱樹脂のアルミ樹脂複合板「アルポリック」は、ポリエチレンの両面にアルミニウム板を貼り合わせて一体化した3層構造の複合板で、軽量で剛性・加工性・表面平滑性に優れている。これに太陽電池を一体化することで、建物の垂直の外壁にも太陽電池を設置できるようになる。「ジオアシートPV」と併用すれば、建物全面の太陽電池化が可能となる。 なお、三菱化学は3月3日ー5日、東京ビッグサイトで開催される「PV EXPO〜第3回国際太陽電池展」に「ジオアシートPV」ならびに「アルポリックR一体型太陽電池」の現物を展示する。 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1267074653.pdf |