2010年03月05日 |
INEOS、節税のためスイスへの移転を検討 |
【カテゴリー】:海外 【関連企業・団体】:Ineos |
多額の負債を抱え再建中の英国のINEOSは3月3日、本社をスイスに移転することを検討していると発表した。 債権者に同意を求めている。 同社では、業績が回復してきたが、英国では増税が検討されており、税金の負担が増えるとし、英国よりももっと低税率の国に本社を置く他の主要化学会社と競争していくためにスイスに本社を移すとしている。 移転により2014年までの間で450百万英ポンドの節税になると見込んでいる。 英国の企業では節税のために本社を外国に移す企業が増えており、個人でも金持ち層でその動きがある。 保守党の影の大臣は、高税率を理由に英国から離脱を図る企業が増えているのを認めた。 英国のビジネス・イノベーション・技能省(昨年創設)では、INEOSの決定は残念だとし、英国の法人税率はG7では最も低いとしている。 英国の現在の法人税率は28%。 財務省によると昨年7月時点の実効税率は以下の通り。 日本 40.69% 米国(カリフォルニア州) 40.75% フランス 33.33% ドイツ 29.83% 英国 28.00% 中国 25.00% なお、スイスは連邦税は8.5%だが、州税を入れた実効税率は20%程度。 |