2010年03月15日
浙江省寧波市に「杭州湾新区」建設 総額400億元、今年100億元投資
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:三菱化学

浙江省は寧波市と同市北部に上海の浦東区並の国際的な「寧波杭州湾新区」を新設することになり、今月、新区管理委員会を発足させた。計画では陸地235平方キロ、海域350平方キロに総額400億元、初年度100億元を投入する。

寧波市は昨年4月、東京で新たな海上経済飛躍と産業高度化の計画を説明、自動車・部品、電子情報、新素材、液晶光電、バイオ医薬などの産業を集積して、大きなプラットホームを建設する方針を明らかにしていた。

新区は08年夏に完成した杭州湾大橋(上海—寧波間、全長36キロ)の寧波側南側に建設される。これまでに梅山保税港区、空港物流園区、港湾など国際規模のインフラを完成させた。

長江デルタの重要都市の中心に位置し、上海、杭州、蘇州などまでの距離が車で約1時間、上海浦東、上海紅橋、杭州粛山、寧波檪社の空港に近いという地理的優位性を持つ地域である。寧波市の人口は約560万人、GDPがひとり1万ドルを超えている。

総面積9,816平方キロ。08年の貨物扱い量は3.6億トンで中国港湾の中で第2位、コンテナは1,084で同第4位。日本との貿易総額は58.4億ドル。市民の4人に一人が貿易業務に従事している。

市には寧波経済技術開発区、寧波保税区、高新技術産業開発区、慈渓輸出加工区など国家級開発区が7つ、省級開発区が16か所。改革開放以来の30年で金型。石油化学、自動車・部品、家電、紡績アパレルなど6,000社を超える産業が発達した。

とくに最近はシノペックのエチレン年100万トン級の石油化学センターが完成、活躍している。昨年完成した梅山保税港区(第1期7.7平方キロ)、空港物流園区があり、こんごの拡大も検討している。

日系企業は三菱化学、東芝、住友重機、島津製作所、日新製鋼、伊藤忠、三井物産、三菱商事、丸紅など約800社が進出している。海外からは米デュポン、GM、ダウケミカル、エプソン、蘭アクゾ、韓国サムソン、台湾プラスチックなど。トップ企業500中、50社を超えている。