2010年03月23日
神華寧夏煤化集団、2基目のメタノール原料オレフィン(MTO)建設
【カテゴリー】:海外(新製品/新技術)
【関連企業・団体】:なし

(上海発=特約)

寧夏自治区の発展改革委員会はこのほど、神華寧夏煤化集団(神華寧煤:Shenghua Ningxia Coal Industry Group)が寧夏自治区銀川市のアジア最大の石炭化学パーク 東寧夏エネルギー・化学基地で年産60万トンのMTO(methanol-to-olefins)を計画していることを明らかにした。

71.77億人民元を投じて、180万トンのメタノールを原料に、60万トンのMTOを建設、30万トンのPEと30万トンのPPを製造する。ほかに、副産品として、LPG 46.6千トン、C4留分 83千トン、C5留分 30.5千トン を製造する。

寧夏では石炭からのメタノール生産計画が続出し、過剰生産の状況にあるため、同社では原料メタノールは今回は自製せず、購入する。

PEは農業用フィルム原料として販売する。(現在、寧夏自治区では農業用フィルムを他省から購入している)

神華寧煤は現在、25万トンのメタノール、21万トンのDMEを持っているが、同化学基地で167万トンのメタノールと52万トンのLurgi 法MTP(methanol-to-propyrene)、52万トンのPPを建設中。
また、同化学基地で石炭ベースの年産6万トンのポリアセタールを建設中で、これらはいずれも本年スタートの予定。

   既報 http://www.chem-t.com/cgi-bin/passFile.php?NCODE=22641

神華寧煤は中国最大の石炭メーカーの神華グループが51%、寧夏自治区政府が49%出資する合弁会社。

同社は南アのSasolとのJVで東寧夏エネルギー・化学基地に大規模CTL (Coal-to-liquid)を計画しており、既に国家発展改革委員会(NDRC)に申請している。

Sasolによると、本年中にNDRCの承認を得る予定で、2016年に商業生産開始を計画している。

中国では各地でMTO計画が相次いでいる。

  2010/02/22 シノペック、河南省で2つのMTO計画             

  2008/10/15 大連化学物理研究所、自社MTO技術の推進のためルーマスと提携             

  2006/12/18 NDRC、内蒙古自治区での神華集団のMTO計画承認