2010年03月29日 |
特許庁調査「模倣品・海賊版の被害 4年連続で増加」 |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:経済産業省、特許庁 |
経産省・特許庁は29日「わが国企業の模倣品、海賊版による被害はますます複雑化・広範化している」とする09年度の模倣被害実態調査結果を発表した。過去5年間で出願件数の多い企業・団体8000社を対象に、08年度の被害状況についてアンケート調査した。有効回答数3,721社(46.5%) <模倣被害の現状と傾向> (1)08年度の模倣被害率は24.9%で、前年度比0.9ポイント上昇した。02年度の28.8%をピークにその後は低下傾向にあったが、06年度から増加に転じ、4年連続の増加となった。 (2)企業の規模別では、大企業、中小企業ともに前年度比増加。国・地域別では、中国・韓国・台湾等の被害率は前年度比では減少したものの依然として高水準にあり、引き続きアジア圏における模倣被害の動向に注意が必要である。 <企業規模と商品分野> (1)大企業の被害率(08年度:28.4%)は、中小企業(同22.4%)より高く、直近5年間で見ると、大企業は05年度に減少後、06年度から増加に転じている。中小企業は04年度以降一貫して増加傾向にある。 (2)08年度の被害率は、前年度比雑貨が大幅に増加、一般機械・産業機械はやや増加している。一方、運輸・運搬機械および電子・電気機器は減少している。 <模倣品の流通経路> (1)被害を受けた国・地域を見ると、前年度に続いて中国での被害比率(08年度:62.0%)が最も高く、次いで日本(同52.7%)、台湾(同24.2%)、韓国(同22.2%)、タイ(同9.8%)の順となった。アジア地域での模倣被害が引き続き深刻な状況となっている。 (2)模倣被害を受けた企業の59.8%が模倣品は中国で製造されていると回答しており、中国による模倣品被害は依然として高水準にある。 <企業の模倣被害対策> (1)08年度の被害対策実施率は、前年度比14.3ポイント増の50.7%だった。対策を講じていると回答した企業は大幅に増え過去最高となった。 (2)被害対策では「国内外での知的財産権の取得」が78.5%で最も多く、「模倣品製造業者・販売業者への警告」が31.9%、「製造業者の調査」が28.8%でこれに続いた。 |