2001年03月30日
ダウ・ケミカル、米国PO/SM新設計画を延期
PO需給環境の変化を考慮/SMは既存設備増強やブラジル新設を検討
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:BASF

 ザ・ダウ・ケミカル・カンパニーは現地時間の29日、米国ガルフコーストで進めていたPO(プロピレンオキサイド)/SM(スチレンモノマー)併産設備の新設計画が遅れることを明らかにした。
 遅延の理由について、ウレタンおよびエポキシ樹脂などを扱うThermosetビジネスグループ長のボブ・ウッド氏は、「POの一時的な需給バランスの変化によるもの」と説明している。さらに同氏は、「我々は、定期的に需給バランスを調査し、必要に応じてPO/SM建設のタイミングを計る」考えであることを明らかにした。
 ダウは、2000年下期にテキサス州フリーポートおよびルイジアナ州Plaquemineで合計約7万2,600トン(1億6,000万ポンド)増強したほか、ドイツ・シュターデにおいて今年下期に年産約2万トン(4,500万ポンド)の増強を予定している。
 ボブ・ウッド氏は、「PO/SM計画で増加する生産能力の3分の1に当たるこれらの増強により、プロジェクトが遅れることになるだろう。これは我々が見直した需給予測に合致したものである」としている。
 一方、SMについては、同計画の遅延により不足するが、芳香族誘導品ディレクターのGeoff Tagg氏は、「既存設備の増強を前倒しで行うことになる。また、ブラジルでの計画を推進することになるだろう」と語った。なお同社は現在、BASFと共同でブラジルにおける新設計画のFS(事業化調査)を進めている。