2010年04月13日
帝人ファイバー、常温下でカチオン染色可能なポリエステル素材を開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:帝人ファイバー

帝人ファイバー(本社:大阪市中央区、亀井 範雄社長)は12日、常温・常圧下での染色が可能なカチオン可染ポリエステルポリマー「V4」を開発したと発表した。

カチオンとは染料の一種で、発色性や染色堅牢度に優れた特徴を持つが、通常のポリエステル繊維はこのカチオン染料に染まらないため、テキスタイルを生産する際は、他の繊維と染め分ける必要があった。

帝人ファイバーは、独自のポリマー技術によって分子レベルの改質を行い、常温・常圧下での染色が可能で、繊維強度と染色性の両立を可能にするポリエステルポリマーの開発に成功した。糸の太さ1.0dpf(1dphは約10ミクロン)以下という超極細でも鮮やかな色に染め上げることができる。

今年7月から、婦人・インナー・スポーツなどの衣料用途からインテリア向けまで、幅広い用途に向けて原糸販売を本格展開する。

生産は、タイのグループ会社(TEIJIN (THAILAND)LIMITED)で、新規素材の第一弾として設備を立ち上げる。

3年後の2012年度には1000トン/年の展開を目指す。


ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1271127912.pdf