2001年03月29日
チバSCとアトフィナ、熱可塑性ポリマー用永久帯電防止剤で協力
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ

 チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(チバSC)は29日、仏アトフィナの熱可塑性ポリマー用永久帯電防止剤Pebax(ぺバックス)製品の販売を開始する、と発表した。製品は、チバの商標IRGASTAT P(イルガスタット P)として販売、世界的にマーケティング展開する。ポリマー添加剤の世界的なリーディング・メーカー、チバSCと、機能性ポリマーの主要メーカーであるアトフィナのエンジニアリング・ポリマー事業部は、グローバルな協力契約に調印したもので、さらに両社は、熱可塑性ポリマー用永久帯電防止剤の最先端のソリューションに向けて共同研究開発活動を行なう。
 チバSCのプラスチック添加剤統括 フェリックス・マイヤー氏は、「永久帯電防止剤Pebaxは、既存のCiba IRGASTAT Pの製品レンジを理想的に補完し、ポートフォリオを拡大する。このことは、熱可塑性ポリマー用帯電防止剤の主要なサプライヤーになるという我々のの決意を裏付け、世界のポリマー業界に総合的なソリューションを提供するという私たちの戦略を強く支持するものである」と語った。
 また、アトフィナのエンジニアリング・ポリマー事業部長であるベルナール・ロッシュ氏は、「チバSCはPebaxの製品レンジにとって、地理的成長と新市場の開拓のための理想的な基盤を供給してくれるだろう。この製品は、帯電防止剤として従来の用途であるスポーツ業界(最高級スポーツ・シューズの靴底やゴルフボールなど)や工業用機械(コンベアベルトなど)に加え、今後様々な用途での需要の拡大が期待できる」と述べた。
 Pebaxは、アトフィナが開発したポリエーテル・ポリアミドのブロックコポリマーで、永久帯電防止性能により、永久的な帯電防止効果を熱可塑性ポリマー(ABS樹脂、ポリスチレン、塩ビなど)に付与される。永久帯電防止機能をもつポリマーの需要は、電子産業(エレクトロニクス機器のハウジング、カバー、パッケージングなど)や工業用包装材を始めとして、その他静電気の除去が必要な様々な用途に拡大し、増加している。