2010年04月20日 |
帝人化成、「3D映像」向けポリカーボネート製位相差フィルム、販売を強化 |
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品(経営) 【関連企業・団体】:帝人 |
帝人化成は20日、急速な成長が見込まれる3次元(Three−Dimensional=3D)映像市場で使用されるメガネ向けに、ポリカーボネート(PC)製位相差フィルムの販売を強化すると発表した。 現在、3D映画は円偏光板方式での上映が主流で、国内外で上映される最新ヒット映画の多くにこの方式が採用されている。 同社は昨年夏から円偏光板方式の映画鑑賞に使用されるメガネ向けにPC位相差フィルムを供給しており、円偏光メガネ向けのフィルムではすでに60%以上のシェアを有しているという。 また今後は、円偏光板方式の3Dテレビ向けメガネにも本格採用が見込まれているところから、同社は、映画とテレビを合わせた3D市場向けのPC位相差フィルムについて、2010年度には前年比約2倍の販売量を目指す。 位相差フィルムは、光が液晶を通過する際に生じる光のずれを補正するフィルムで、液晶ディスプレイに広く使われるほか、携帯電話の有機ELメインディスプレイ向けにも需要が拡大している。 <用語の解説> ・3D映像は、左眼と右眼に映し出される異なる映像が、脳内で3次元画像として再構築されることにより立体映像として見える。 ・円偏光板方式では、回転方向の異なる光によって右眼、左眼用の画像が出力される。位相差フィルムを使用した円偏光メガネをかけることにより、左眼には左眼だけの画像を、右眼には右眼だけの画像を透過させることができる。 |