2010年04月21日
三菱化学と竹中工務店、「薄膜太陽電池組込み型」大型PVサイン開発、設置
わが国で初めて“昼間に発電・蓄電し、夜間にライトアップ”
【カテゴリー】:新製品/新技術(経営)
【関連企業・団体】:三菱化学

夜間はLED照明が光る

昼間は薄膜太陽電池が発電し、蓄電する


三菱化学は21日、竹中工務店と共同で薄膜太陽電池を組み込んだ次世代型サイン、「PVサイン」(商用看板)を開発し、兵庫県尼崎市に22日竣工する「関西熱化学大浜統合建屋」に設置したと発表した。

薄膜太陽電池とLED照明を組み合わせた“環境対応型”のサインで、昼間は薄膜太陽電池で発電と蓄電を行い、夜間はLED照明が光りライトアップする、わが国初めての試み。

薄膜太陽電池モジュールは三菱化学が開発し、竹中工務店に提供した。
PVサイン設置に要した費用は「第1号なので試作品的なところはありますが、施工費まで含めても500万円以下でしょう」(三菱化学広報室)という。


【PVサインの特徴】
・樹脂膜(ETFE膜)で作られたピロー型サインの内部に薄膜太陽電池(アモルファスシリコン型)を組み込み、昼間発電し蓄電池に蓄えた電気で夜間にLED照明を点灯し、サインをライトアップする。
・薄膜太陽電池の薄く、軽く、柔らかいといった特長を生かし、樹脂膜で作ったサインと一体化(重ね合わせ)した。そのため、太陽電池の設置スペースを設ける必要がない。
・軽量かつ耐久性能が高い材料で構成しているため、メンテナンス対応が容易。

【関西熱化学大浜統合建屋の建築概要】
◇建築主 :関西熱化学株式会社
◇建築用途 :研究所・事務所
◇建築地 :兵庫県尼崎市大浜町2-23
◇敷地面積 :127,030平方メートル
◇建築面積 :2,229平方メートル
◇延床面積 :5,542平方メートル
◇構造規模:鉄骨構造、3階建て

■今回設置したPVサインの基本スペック
◇名称 :PVサイン(薄膜太陽電池組込型サイン)
◇サイズ :タテ6.5×ヨコ4.0×奥行1.0各メートル
◇仕様 :樹脂膜(ETEF膜)による空気膜構造
◇太陽電池 :アモルファスシリコン型薄膜太陽電池(樹脂基板シートタイプ)・最大出力540W
◇照明 :LED照明
◇設計施工 :竹中工務店


ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1271826125.pdf